DAY1:【準備編】AI活用の基本とコツを知ろう!~AI実践道場~
AI実践道場とは?
“AI実践道場”は、「毎日小さな課題へチャレンジしながらAIライティングを身につけよう」という企画です。
2019年、デイトラ代表のショーヘー(@showheyohtaki)さんが、「30日間でコーディングスキルを身につける」という”30DAYSトライアル”を企画しました。今回、デイトラCMOの初芝賢(@hatushiba_ken)がそのAI版として企画を開始したのがこの”AI実践道場”です。
“AI実践道場”は、初級編10日間、中級編10日間、上級編10日間の30日分のカリキュラムでAIライティングを学んでいきます。
コンセプトは、実践を通して実務で使えるようになることです。
ハンズオン課題も多く用意していますので、ぜひチャレンジしてください。
DAY1では、導入として「AIを活用するために知っておくべき考え方」を解説しています。
「AIには興味があって見ているけど、イマイチ使いこなせていない…」という人にこそ読んで欲しい内容となっています。
サラッと読める内容になっていますので、ぜひご一読ください。
AIを使えていない人は意外と多い?
AIの活用が注目を集める現代社会において、実際にAIを効果的に使いこなせている人は思いのほか少ないかもしれません。
AIを使えていない人々は、主に以下の3つのパターンに分類できます。
- 「なんか凄そうだけど、使えていない」
これは、AIに興味はあるものの、まだ実際に触れていない段階の人々です。AIの可能性は認識していますが、具体的な使用方法や活用法についての知識がなく、最初の一歩を踏み出せていません。 - 「プロンプト集やGPTsを集めたり、情報収集はしてる。けど、実務には使えていない」
この段階の人々は、AIに関する知識はある程度持っていますが、それを実際の業務や日常生活に活かすことができていません。情報は豊富に持っているものの、実践的な応用ができていない状態です。 - 「やりたいことはイメージできてる。けど、それをAIでどう行うのかわからない」
これは、自分の業務や目標についての知識は十分にあるものの、それをAIを使ってどのように実現すればよいのかがわからない段階の人々です。業務知識はあっても、AIの具体的な活用方法についての知識が不足しています。
要するに、AIが凄すぎるが故に持て余している人がとても多いのです。
綺麗な文章を作れる。
美女画像が作れる。
面白おかしい動画が作れる。
なんだか凄そうなのはわかった。
…で、結局それが私の目の前にある仕事をどれだけ楽にしてくれるの?
そうボヤきたくなりますよね。
AIの爆発的な進化の恩恵を受けるためには、一刻も早く”AIを業務に使える人”になることが大切です。
“AIを業務に使える人”になるには?
AIを効果的に活用するためには、業務知識とAI知識の両方を持ち合わせ、具体的な業務プロセスをAIで代替する発想ができるようになることが重要です。単にAIの技術や最新トレンドを追うだけでなく、それらを実際の業務にどう適用できるかを考える能力が求められます。
ここで大事なポイントは、「業務が先、AIは後」ということです。
AIを活かせていない感覚がある人は、たいていこれが逆になっています。
最新のAIプロダクトやGPTs、プロンプトばかりに注目していて、「あれもこれも凄そう。でもどう使うんだっけ?」となっているような。これは「AIが先、業務が後」になっている状態です。新しい技術に興味を持つことは大切ですが、それらを実際の業務にどう組み込むかを常に考える姿勢が必要です。
業務が先で考えるとは、「何をしたいか?」という目的思考で考えるということです。具体的な目標や解決したい課題を明確にし、そこにAIを活かせないかを考えるのです。
マーケティングの世界では、技術に合わせて製品を作ることをプロダクトアウト、ニーズに合わせて製品を作ることをマーケットインと呼びます。2010年代、3D技術の進歩と3D映画『アバター』のヒットを受け、家電量販店で3Dテレビが売られました。しかし、3Dテレビは全くヒットせずに市場から撤退しています。新技術が隆盛するとこのようにプロダクトアウト的な発想が浮かびやすくなりますが、現実のニーズとの乖離を起こすリスクをはらんでいるのです。
つまり、AIを使いこなすには、以下の3点が重要となります:
- 業務知識とAI知識の両方を深める
- 具体的な業務プロセスをAIで代替する発想を養う
- 目的思考で「何をしたいか?」を明確にしてからAIを活用する
これらのポイントを意識しながら、実践的にAIを使っていくことで、徐々にAIを効果的に活用できるようになるでしょう。この講座でも具体的な業務シーンを想定したAIの活用法を解説していきます。
生成AIを業務に活かすために持つべき三つの知識
生成AIの活用は、多くの業務プロセスを効率化し、生産性を向上させる可能性を秘めています。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、以下の三つのポイントを押さえることが重要です。
①どの業務プロセスを効率化できるか?(業務知識)
自分の業務プロセスをシステムに置き換えられるレベルで標準化・言語化することが第一歩です。
例えばライティング業務の場合、執筆・添削・リサーチといった細かい業務プロセスに分解されます。それらについて、普段自分がどのようなプロセスで業務を行っているかを整理することが必要です。「なんとなく書く」「なんとなく添削する」「なんとなくリサーチする」などの曖昧な部分を明確にし、システム化するように務めるのです。
業務プロセスを標準化するためには、一般的なベストプラクティス(最適な手法)を知り、それをシステム化するという方法がとても有効です。自分の仕事の進め方が確立されていて、自信があるという人は自身のノウハウを言語化するだけで足りるでしょう。しかし、そうでないという人は(きっとそういう人の方が多いと思います)、自分の業務を振り返る意味でも業界で広く支持されている手法を学ぶことを推奨します。
言うならば、「AIを活用したいなら、AIの前に業務プロセスを学ぶべし」という考えです。
どんなツールがあるか?(AI知識)
AI技術は日々進歩しており、常に最新の情報を追う必要があります。
ただし、無限に新しいものが登場するため、優先順位をつけて学ぶことが大切です。
最新ツールの情報収集はXで行うのが最も効率的です。AIの専門家が日々競い合うように最新情報を発信してくれているため、とても参考になります。そうした最新情報をキャッチし、自分で使ってみることで徐々にAIに慣れてきます。
以下、おすすめのXアカウントを紹介します。
- チャエン | 重要AIニュースを毎日発信(@masahirochaen)さん
- 元木大介(@ai_syacho)さん
- ChatGPT研究所(@ctgptlb)さん
- ハヤシシュンスケ(@openagi_lab)さん
上記の方々は情報発信頻度が高く、またユニークなAI活用方法を試されています。
他にもたくさんのAI系発信者がいるため、自分にあった人をフォローすると良いでしょう。
どんなテクニックを使えば出力結果を最適化できるか?(AI知識)
AIの活用テクニックは無数にあります。
プロンプトを工夫するテクニックであったり、特定のデータを学習させるものであったり。
個別の手法は無数にありますが、それらの手法を俯瞰して理解するために有効な概念があります。
それは、“IPOフレームワーク”です。
- Input:適切なデータソースをどう取得し、AIに提供するか?
- Process:目的に応じたプロンプトは何か?
- Output:どのような形式で出力させると使いやすいか?
このフレームワークを使うと、世にあるテクニックの本質を理解しやすくなります。
例えば、望む成果物を出力させるためのプロンプトを作る、プロンプト・エンジニアリングという技術があります。これをIPOフレームワークで整理すると、「プロンプトを用いてProcessとOutputをコントロールし、目的とする成果を出力させる技術」と呼べます。
様々なテクニックが存在しますが、結局はこれらのどこかを調整しているだけと考えると、情報の渦に混乱しないで済みます。「AIを使いこなすには凄まじい知識が必要なんだ…」と身構える必要は全くないのです。
これら三つのポイントを押さえることで、生成AIを業務に効果的に活用する基礎が整います。実践を重ねながら、自分の業務に最適な活用方法を見つけていくことが重要です。
ハンズオン課題
初日ということで、まずは文章生成に秀でた生成AIの中でも特にメジャーな四つのツールを触ってみましょう。
それは、以下の四つです。
これらはバージョンによってそれぞれ優劣はあれど、2023年から2024年にかけてずっとトップランナーとして走っているツールです。そのため、この四つの特徴や使用感を抑えておくと、「こういうことしたいな」というときに最適なツールを選びやすくなります。
- 課題1:ChatGPT、Claude、Gemini、Perplexityで次の文章を打ち込み、それぞれの特徴を言語化してみましょう。
文章が上手くなる方法を詳しく教えて下さい。 - 課題2:ChatGPT、Claude、Gemini、Perplexityで次の文章を打ち込み、それぞれの特徴を言語化してみましょう。
AI規制に関する最新の動向について、EU、米国、中国の取り組みを比較してください。
課題1は一般的な内容についての質問で、課題2は最新の情報についての質問です。
これらの質問をすることで、それぞれのツールがどんな形式で返答してくるのか、どこまでリサーチして返答してくるのかを掴めます。
ちなみに、複数のAIの回答を比較するときは天秤AIも便利です。
できるなら本家を触ることを推奨しますが、「課金が必要なバージョンを使いたい」「他のAIの出力も見たい」という場合には使ってみてもよいでしょう。
この課題にチャレンジする方は、ぜひXで #AI実践道場 のハッシュタグで投稿してください!
イベント感覚で取り組むことで、モチベーションが上がり仲間もできます。
また、AI実践道場の更新については初芝賢(@hatushiba_ken)にて発信します。
みなさんの投稿、楽しみに待っています!
参加者たちの投稿
今回の課題に関して「素晴らしいアウトプット!」と思った投稿をご紹介します。
みなさんこちらの想定以上に深く考察されていてとても驚きました。
「ここまではできないよ…」と思った方もいるかもしれませんが、まずは少しでもアウトプットできれば◎です。
ゲーム感覚で楽しんで挑戦してください!