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DAY3:【リサーチ編】業界・競合について高速キャッチアップしよう~AI実践道場~

アイキャッチ_DAY1 (1)
目次

AI実践道場とは?

“AI実践道場”は、「毎日小さな課題へチャレンジしながらAIライティングを身につけよう」という企画です。
2019年、デイトラ代表のショーヘー(@showheyohtaki)さんが、「30日間でコーディングスキルを身につける」という”30DAYSトライアル”を企画しました。今回、デイトラCMOの初芝賢(@hatushiba_ken)がそのAI版として企画を開始したのがこの”AI実践道場”です。

“AI実践道場”は、初級編10日間、中級編10日間、上級編10日間の30日分のカリキュラムでAIライティングを学んでいきます。
コンセプトは、実践を通して実務で使えるようになることです。
ハンズオン課題も多く用意していますので、ぜひチャレンジしてください。

DAY3では、「特定の業界について高速でリサーチする方法」を解説しています。
Webの仕事をしていると、「クライアントの業界について急いで把握しなければいけなくなった」ということがしばしばありますよね。業界の常識、ビジネスモデルを知らないとクライアントとの会話についていけなくなってしまいます。今日はそんな時に備え、AIを使って勘所を高速で抑える方法を解説します。
サラッと読める内容になっていますので、ぜひご一読ください。

企業ガチャを引いてみよう

DAY3からは架空のシチュエーションで実業務にAIを使う方法を学んでいきます。
DAY1で「業務が先、AIが後」という考え方を紹介しました。
業務でAIを使えるようになるには、「現場でよくあるな〜」となる設定でAIを使うシミュレーションをするのが一番手っ取り早いです。
ここからは以下のシチュエーションで学んでいきます。

あなたはあるベンチャー企業のWebマーケティング担当者として就職することになった新入社員です。
しかし、いろんな企業に就活をしていたため、業界・企業・業務への理解はまだまだ追いついていません。
就職活動に苦しむ中、ワンマン社長に気に入られて

社長

「今の若い子はITとか詳しいでしょ!え?マーケティングとか詳しくない?じゃあこれから勉強してくれればいいから!うちもネットから集客できるようになりたいから頑張ってよ!ガッハッハ」

というノリで採用されました。
しかも噂によると、上司はわりと無茶振りしてくるとか…。
AIに詳しい先輩がメンターについてくれることにはなりましたが、多忙のため手取り足取り教わることはできません。
AIをフル活用してなんとか一人前にならなければいけない。
こんな厳しい状況の中、AIを味方に新しい挑戦が始まりました…。

まずは、架空の企業の設定を決定します。
以下のプロンプトを実行し、就職先を決定しましょう。

課題1:以下のプロンプトを1⇨2の順に実行してください。プロンプト1⇨2は同一チャット内で実行してください。結果が気に入らなかった場合、再度実行してもOKです。(ChatGPT/Claude/Gemini)
プロンプト1「オウンドメディアに適した商品の特徴を列挙してください。」
プロンプト2「 私はある架空の企業について、その企業のWebマーケティング担当者としてブログを中心としたコンテンツマーケティング施策を実行します。 オウンドメディアに適した商品の特徴を1つ以上含む、BtoCの架空の企業の設定を以下形式で出力してください。 実在する企業名・商品名と被らないように注意すること。
##出力形式
企業名:
業界名:
主力商品:
ビジネスモデル:
商品名:
商品の特徴:
商品の価格:
商品の強み:
商品の主な購入者層:
商品の開発背景:
商品を買っている人の口コミ:」

AIは同一チャット内のやり取りを記憶しています。
そのため、まずAIに何かを語らせた上で次の作業をさせることで、出力の精度が上がるというテクニックがあります。これも覚えておきましょう。

さて、これで就職先が決まりましたね。
もしもピンと来なかった場合、再度やり直しても大丈夫です。
納得のいく就職先が決まったら次に進みましょう。

シチュエーション:「業界&競合のリサーチをせよ!」

さて、入社初日。
あなたは上司から声をかけられました。

部長

おう!お前が新入社員か!これから色んな仕事を頼む予定だからよろしくな!
そしたら30分後に業界のことをざっくりとレクチャーする会を行うから、自分でもある程度調べといてくれ!

困ったことがあったらしばけんに聞けばいいから!じゃ!

そう言い残すと、「あー忙しい」と言いながら上司は去っていきました…。

あなた

30分!?業界の調査って、一体何から始めればいいんだろう…?

先輩

そうしたらAIを使って業界と競合についてリサーチし、最低限の知識を身につけようか。
大丈夫、一つ一つ課題を与えるから、それにチャレンジしていこう!

あなた

よーし、がんばります!

業界について何も知らないあなたは、30分以内に業界の常識をキャッチアップしなければいけません。
さらに、忙しい上司を捕まえられる機会はなかなかないため、これから先の業務で必要になる情報はその場で聞き取る必要があります。
AIを活用して業界について高速でインプットしましょう。

ストレートに欲しい情報を伝えよう

先輩

凝ったプロンプトを作る前に、目的を伝えてストレートに聞いてみよう!

課題2:以下のプロンプトを実行し、結果を見てください。業界名については課題1で出力した業界を入力してください。(ChatGPT/Claude/Gemini)
私は新人Webマーケターです。私が業務を担当する中で知っておくべき、(業界名)の知識について教えてください。

まずはプロンプトを捻らずに直球で聞きたいこと聞くのが一番速いです。
ここでのポイントは、「新人Webマーケターです」「私が業務を担当する中で知っておくべき」と、自分の立場と質問の意図を明示している点です。

レストランに詳しい人に「東京で美味しいイタリアンのお店を教えて」と聞くよりも、「東京で、記念日ディナーに適した、静かな雰囲気で本格的なイタリア料理が楽しめるレストランを探しています」と具体的に目的を伝える方が、より適切な提案が得られる可能性が高くなりますよね。
これと同じで、AIにも目的を明示することで自分の想定外の回答をもらえることがあります。

「調査のための調査」となってしまっては、意味がありません。
今回の目的は、「今後Webマーケティング部署で働くにあたり必要な情報を、上司とのMTGでできる限り引き出せるようにすること」です。
リサーチをするときは、常にこうした目的意識を忘れないようにしましょう。

以下に、ChatGPT-4oでペットフード業界について聞いた出力例を見てみましょう。

ペットフード業界に関して知っておくべき重要なポイントをいくつか紹介します。Webマーケターとして特に注目すべき点に焦点を当てます。

1. 市場動向

ペットフード業界は、ペットの健康への意識の高まりと共に成長しています。消費者は自然成分や有機製品、特定の健康問題に対応した製品(例えばアレルギー対応や体重管理用のフード)に関心を持っています。また、サステナブルな製品やエシカルな調達が重視される傾向にあります。

2. 主要プレイヤー

大手ペットフード会社だけでなく、新興のスタートアップも市場に参入しています。競合分析を行い、それぞれのブランドがどのような特徴や価値を打ち出しているかを理解することが重要です。例えば、ヒルズ、プリナ、ロイヤルカナンなどが知られています。

3. デジタルマーケティングの戦略

  • SEO(検索エンジン最適化): ペットオーナーがよく検索するキーワードに注目し、これらをターゲットにコンテンツを最適化することが重要です。例えば、「アレルギー対応犬用フード」や「オーガニック猫用フード」などがあります。
  • ソーシャルメディア: インスタグラムやFacebookなど、ペットオーナーが多く利用するプラットフォームでの活動が有効です。視覚的に魅力的なコンテンツやユーザーとのエンゲージメントを重視すること。
  • インフルエンサーマーケティング: ペットインフルエンサーとのコラボレーションを検討することで、信頼性とリーチを高めることができます。

4. 規制と安全基準

ペットフードの製造と販売には、厳格な規制と安全基準があります。これらを理解し、遵守することは企業の信頼性を高める上で非常に重要です。FDA(米国食品医薬品局)やEUの規制など、地域によって異なる場合がありますので、対象市場に応じた規制を確認してください。

5. テクノロジーの活用

ウェブサイトやアプリを通じて顧客と直接的な関係を築くことができるように、テクノロジーの活用を考えることも重要です。例えば、購入履歴に基づいてカスタマイズされたフードの提案を行うなど、パーソナライズされたマーケティングが効果的です。

これらのポイントを踏まえ、具体的なマーケティング戦略を立てることで、ペットフード業界での成功につなげることができます。

ChatGPT-4oにて「私は新人Webマーケターです。私が業務を担当する中で知っておくべき、ペットフード業界の知識について教えてください。」を聞いた出力結果

この質問によって、市場動向、競合、最新の技術や法律、基本的なマーケティング戦略などについて一通り知ることができました。

この段階は全体の地図、目次を得たような段階です。
次は個別の論点について深ぼってリサーチしていきます。

競合分析をしよう〜4P分析〜

先輩

次にどんな競合他社がいるのか調べてみよう!

業界について知るとき、絶対に欠かせないのが主要プレイヤーです。
顧客が第一想起する(まっさきに思い出す)のはどの商品か、そしてそれは何が評価されているかを知らずして、自社の商品を強みを知ることはできません。
どれだけ市場規模の推移のグラフを眺めていても、そこからはアクションに繋がる示唆は生まれてこないのです。
最終的に「自社の集客のためにマーケティング活動をする」ことを見据えたとき、競合の具体的な分析は必須です。

AIを使って競合の状況について概観しましょう。

課題3:以下のプロンプトを実行してください。(Perplexity)
(業界名)の国内主要企業の商品について、企業名・商品名・主要購買層・価格・商品の強み・販路・プロモーション戦略を整理して表にしてください。

ここでは主要企業の4P分析を行なっています。
4P分析は、マーケティングの基本的なフレームワークの一つです。これは、マーケティングミックスとも呼ばれ、企業が市場で成功するために考慮すべき4つの主要な要素を指します。
4Pとは以下の4つの要素を指します:

  1. Product(製品)
  2. Price(価格)
  3. Place(流通)
  4. Promotion(プロモーション)

こうした既存のフレームワークを活用する手法はDAY2の「テンプレートプロンプト」で学びましたね。
これによって主要企業の情報について概観することができます。

ここでPerplexityを指定しているのは、情報ソースの裏取りをしやすいからです。
ChatGPT・Gemini・Claudeも最新情報を取る性能が上がっているため、余裕がある方はそちらも実行して結果を見比べてみましょう。
また、複数のツールで実行して比較すると、「共通して出力される内容は蓋然性が高い(真実らしい)」という判断ができるのもメリットです。100%の正解を保証するわけではありませんが、一次調査としてはある程度頼りになります。

さて、競合について調べました。
しかし課題2で出力した結果では、「規制」や「テクノロジー」など、市場を取り巻く法律・技術などの変化についても触れていたのが気になりますね。
次はそちらを調べましょう。

外部環境分析をしよう〜PEST分析〜

先輩

業界を取り巻く環境についても抑えておこう!

今度はPEST分析を用いて企業を取り巻く外部環境分析を行います。

課題4:以下のプロンプトを実行してください。(ChatGPT/Claude/Gemini)
(業界名)についてPEST分析を行なってください。

PEST分析は、企業や組織が事業環境を分析するためのフレームワークです。これは、ビジネスに影響を与える外部要因を体系的に理解し、戦略立案に活用するために用いられます。

PESTは以下の4つの要素の頭文字を取ったものです。

  1. Political(政治的要因)
  2. Economic(経済的要因)
  3. Social(社会的要因)
  4. Technological(技術的要因)

これらの要因を分析することで、企業は自社を取り巻くマクロ環境を理解し、将来の機会とリスクを予測することができます。

あなた

ざっくりとした全体感、主要プレイヤー、業界を取り巻く環境について理解できました!
これでMTGに行ってきます!

まとめ

今回は架空の企業のWebマーケティング担当者になった想定で、業界情報についてのキャッチアップを行いました。
DAY2で学んだテンプレートプロンプトを応用することで、効率的に業界知識を得られたかと思います。

ただ、実際の業務では「上司への質問を考える」ことも必要になります。
現実でもよくあるシチュエーションですが、なかなか捕まらない人からは、話せるチャンスにしっかりと情報を得る必要があります。
言い換えるなら、「自分に与えられたミッションを達成するために必要な、この人からしか得られない情報は何か?」を考えてMTGの場に臨むということです。
ここまで準備してキックオフMTGを迎えられたらバッチリです。

「AIで十分な質問」と「人に聞くべき質問」は区別し、効率的な情報収集をするようにしましょう!

今回の課題にチャレンジする方は、ぜひXで #AI実践道場 のハッシュタグで投稿してください!
イベント感覚で取り組むことで、モチベーションが上がり仲間もできます。
AI実践道場の最新情報は初芝賢(@hatushiba_ken)にて発信しています。
みなさんの投稿、楽しみに待っています!

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