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DAY6:【メルマガ編】ネタ出しから執筆までしてみよう~AI実践道場~

アイキャッチ_DAY6
目次

お客さんに喜ばれそうなメルマガを作ろう!

リアルなデータを使った顧客分析を行なったことで、上司から褒められたあなた。
今度はいよいよ顧客向けのコンテンツを作成することになりました…。

部長

おう!だいぶお客様の理解が進んだようだな!
じゃあお客様に配信するメルマガを書いてみるか!
明日配信するぞ!

あなた

は、はい!(ひえ〜、メルマガどころかブログも書いたことないよ〜)

先輩

大丈夫!
まずはお客様が喜びそうなネタを出して、そこから本文を作ってみよう!

顧客とのコミュニケーションにおいて、メールマガジン(メルマガ)やLINEなどのメッセージングサービスは非常に重要な役割を果たしています。これらのツールは、多くの企業が顧客エンゲージメントを高めるために活用しており、今や標準的なマーケティング手法となっています。

メルマガの主な目的は、顧客との継続的な関係構築です。定期的に情報を提供することで、ブランドの認知度を向上させ、顧客ロイヤリティを醸成します。また、新製品や特別オファーの告知、有益な情報の提供など、様々な目的で活用されています。

メルマガには主に以下の種類があります:

  1. ニュースレター型:企業や業界の最新情報を定期的に配信
  2. 教育型:顧客に有益な情報や知識を提供
  3. プロモーション型:セールや特別オファーを告知
  4. イベント告知型:セミナーやウェビナーなどの案内

直接的な売上や集客に直結するのは後者のプロモーション型・イベント告知型です。
しかし、ニュースレター型や教育型のような、日々の価値提供も顧客との信頼関係を構築するという意味があります。

ここでは顧客に有益な情報や知識を提供する、「教育型」のメルマガを作成します。

ペルソナからネタ案をリストアップしよう

先輩

ネタ出しには昨日作ったペルソナが役立つよ!

DAY5ではリアルなデータを使ったペルソナを作成しました。
これを応用することで、メルマガのネタを作ることができます。

課題1:(ChatGPT/Claude/Gemini)
プロンプト1「あなたはプロのWebマーケターです。これからメルマガの案を考えます。以下のペルソナが、強い感想を持つテーマを10個挙げてください。
##ペルソナ
(DAY5で作成したペルソナ)」

これにより、ペルソナが興味を持ちそうなネタをリストアップできます。
以下は、ペットフードに関心のあるペルソナで出力した例です。

image-2
ペットフードに関心のあるペルソナ向けのメルマガテーマ

一般的なSEO記事のネタ出しでは検索キーワード分析が行われます。
しかし、自分が全く知らない領域だと、「そもそもの検索キーワードが思いつかない」という事態が発生します。
そうしたときに、AIに作成させたペルソナにテーマを考えさせる手法が役立ちます。
メルマガでは検索ボリュームを意識する必要性も低いため、なおさら有効です。

「広げる⇨絞る」でネタを一つに決定しよう

先輩

10個の案が出てきたね。
今度はここから一つに絞って、それを広げていくよ!

課題2:課題1を行なったものと同じチャットで、以下プロンプトを実行してください。(ChatGPT/Claude/Gemini)
「(番号)に関するテーマを10個リストアップしてください。」

アイデア出しは、広げる⇨絞るの繰り返しです。
一つのネタだけ考えてうんうんと唸るのではなく、無理矢理にでも広げてみたり、そこから絞ってみたりすることで洗練されていきます。
アイデア出しのプロフェッショナル、広告代理店ではアイデアを出すための思考フレームワークをたくさん持っています。

  • マインドマッピング:中心のキーワードから連想を広げていく視覚的な手法で、アイデアの関連性を図示しながら発想を広げます。
  • マンダラート:中心テーマを3×3のマス目の中央に置き、周囲に関連するサブテーマとアイデアを展開させる視覚的なアイデア発想法です。
  • オズボーンのチェックリスト:既存のアイデアを「他の用途」「応用」「修正」「拡大」「縮小」「代用」「再配列」「逆転」「結合」の9つの観点から検討し、新しいアイデアを生み出す思考法です。

AIがない時代は、「自分の通常の思考外にある発想」を出すために、強制的に発想を広げるフレームワークが必須でした。
しかし、AIを使えば簡単にアイデアを広げられます。
「アイデアを考える」という創造的な領域にさえ、AIは活用できます。本当に便利な時代になったというか、恐ろしいというか…。
今回のお題とは合いませんが、「この企画アイデアについて、『オズボーンのチェックリスト』を使って発想して」と、テンプレート・プロンプトとして利用するのも有効です。
これまで繰り返し解説してきたように、フレームワーク(思考の枠組み)とAIの相性は抜群です。
フレームワークを見たら、「これ、AIに使えるかな?」と条件反射的に発想できるようになっておきましょう。

さて、このプロンプトによってアイデアが10個出ましたね。
以下はその例です。

image-3
「オーガニックフード」に関する10個のテーマ


10個出す⇨一つにテーマを絞る⇨それを10個に広げる
と行ってきました。

次に、ここから一つのネタに絞って行きます。

ネタを採点し、一つに絞り込もう

先輩

10個のネタがあっても、書けるメルマガは一つ。
ここから評価基準を設けて一つに絞っていくよ!

10個のネタは出たものの、どれが筋の良さそうなネタなのかピンときません。
そこで、AI自身によって自らのアウトプットを採点・評価させます

課題3:課題2のプロンプトを実行したのと同じチャットで、以下のプロンプトを実行してください。(ChatGPT/Claude/Gemini)
「これらのネタについて、以下採点基準に関してそれぞれ10段階評価で採点してください。
採点結果、理由を整理した上で、その合計点順に並べてください。
##採点基準
・読者がテーマに興味を持ち、メールを開封しそうか
・読者が内容を面白いと思い、メールを最後まで読みそうか」

AI自身に自らのアウトプットを再帰的に評価させるという発想はあらゆる応用が効きます。
いわゆるパワハラプロンプト(別名:パワープロンプト、60点100点プロンプト)も同様の発想を行っています。
これはAIに対し、「そのアウトプットを60点とした上で、100点のアウトプットを出して」と指示するものです。(パワハラプロンプトに関する詳細はこちら
こうしたテクニックを用いることで、「AIに出力させて終わり」ではなく、「そこからさらにブラッシュアップしていく」という次のフェーズに進むことができます。
個別のプロンプトは暗記しなくても良いので、「AIに自身のアウトプットを評価させる」という発想だけは覚えておきましょう。

上記のプロンプトは、メルマガの重要指標となる開封率・読了率を採点基準としています
AIに自身を評価させると言っても、評価基準が定まっていないと「何のための評価だったっけ?」となってしまいます。
今回のメルマガは、「より多くの人に(開封率)、満足してもらう(読了率)」ような発信をすることで、顧客との信頼関係を構築するのが目的です。
このように、採点基準一つとっても目的を念頭に置いて設定するようにしましょう。

今回の例では、以下のように出力されました。

image-4
10個のネタを採点させた結果(GPT4o)

採点についてはツールによって出力形式が異なります。
余裕がある人は三つのツールで試してみると面白い発見があるかもしれません。
以下にGemini1.5Proでの出力結果も紹介します。

image-5
10個のネタを採点させた結果(Gemini1.5Pro)

ちなみに、こう考えた人はいるでしょうか?

「どのネタがウケるのか、リアルなデータあればもっと精度上がるのでは…?」

この発想が出た人は、すでにかなりAIセンスが高まっています!
「AIの精度はインプットデータで向上できる」
という例の発想ですね。
例えば、「メールごとのタイトルと開封率を一覧化したデータ」があれば、それを活用することで一気に精度は高まります
この発想ができる人にとったら、社内データはAIをパワーアップさせるオプションパーツになりますし、データの収集・活用基盤の整備こそがAI活用の肝になるということの意味が実感として理解できるでしょう。
今回の課題ではそこまで扱いませんが、常に「どんなインプットデータがあれば精度が上がるか?」を頭の片隅に思い浮かべるようにしましょう。

メルマガの本文を作成しましょう

先輩

採点結果からネタを選び、そのメルマガを作ってみよう!

さて、いよいよ本文の作成です。
メルマガ作成テクニックを盛り込んだプロンプトを使い、本文を出力させます。
本来はフッターに配信者情報や配信停止方法に関する記述等が入りますが、それは会社ごとにあるものとして今回は割愛します。

課題4:課題3を実行したのと同じチャットで、以下のプロンプトを実行してください。(ChatGPT/Claude/Gemini)
「以下のテーマ、構成でメルマガを作成してください。
以下の注意点を必ず守ること。
##テーマ
(課題3を行った上で選んだテーマ)
##構成
・件名
・挨拶文
・リード文
・本文
##注意点
・件名は開封率が上がるように、20-40字以内で読者の興味を引く内容にすること。
・リード文では「問いかけを使う」「意外性を盛り込む」「ベネフィットを明確に示す」「時事ネタを使う」「感情に訴えかける言葉を使う」など、読者の興味を引くためのテクニックを用いること。
・リード文では本文の内容を予告すること。
・本文は全て改行すること。
・本文は読みやすさを意識し、見出し・箇条書き・線を活用すること。
・箇条書きをした後は、その最後に総評となる文章を入れること。
・全部で500~1000文字以内にすること。
・全体を通して、柔らかく語りかける文体にすること。
・全体を通して、短くわかりやすい文章を意識すること。」
課題5:新しいチャットで以下のプロンプトを実行し、課題4との比較結果を言語化してください。(ChatGPT/Claude/Gemini)
「(課題3を行った上で選んだテーマ)について、メルマガを作成してください。」

ここでのポイントは、一般的なメルマガテクニックをプロンプトで具体的に提示していることです。
「このテーマを元にメルマガを作成してください」でもメルマガ的な文章を出力させられます。
しかし、具体的な指示を盛り込むことで、より精度の高いアウトプットを出せるようになります。
DAY1で「AI活用には業務知識が必要」という話をしましたが、「業務知識をプロンプトに変換していく」ことがAI活用では必須です。
「AIがあるから新しく勉強しなくていいや」ではなく、むしろ「AIを最大限活用するための業務知識を仕入れよう」という発想が大切になります。

ただし、上記のような指示の多いプロンプトには注意が必要です。
それは、AIが必ずしも指示の全てを反映してくれるとは限らないからです。使用するAIやバージョンによっても、同じプロンプトでも挙動が大きく異なることがあります。
それだけではななく、ハルシネーション(AIがもっともらしい誤情報を生成すること)に繋がることさえあります。

複雑で情報量の多いプロンプトを使っていれば一見プロンプトマスターに見えるかもしれませんが、実際は満足に機能しないただの自己満足の産物だったということは珍しくありません。
この講座でも、指示文や条件文についてはなるべくシンプルになるようにしています。
AIは賢いので、細かく指示するところと、AIの自主性に任せる(というのもおかしな表現ですが)ところのバランスが大切です。
むやみやたらと複雑にする必要はないし、そんなプロンプトを作れないからといって「AIを活用できてないかも…」と気にする必要は全くありません。
あまり気負わずに使っていきましょう。

あなた

これで本文ができました!
メルマガ配信します!

先輩

誤った情報を配信しないように、ファクトチェックと監修者からのチェックを忘れずにね!

先輩

あと、テーマに関連する自社商品があれば、その商品の紹介と購入リンク(CTA)を貼ると売上に繋がるよ。
こうしたテクニックもこれから覚えていこうね!

まとめ

今回はメルマガのネタ出しから本文作成までを行いました。
ちょっとした文章の作成くらいであればもう生成AIで十分できてしまう時代です。
ただ、これは「読者の代わりにネタを考え、まとめてあげている」というレベルであることは留意しましょう。
切り口には工夫を持たせられても、内容は誰でもアクセスできるデータを元にしているからです。
もちろんそれでも一定の価値はありますが、より価値のある独自性の高い記事を作ろうと思ったら、取材して人から情報を得る・ネットにない資料から情報を得るといった行動が必要です。
もしあなたがWebライターをしているのなら、生成AIの登場によって「汎用的な情報で作られた記事」の価値が急落し、「独自性の高い情報で作られた記事」の価値が相対的に向上することを意識してスキルを磨くとよいと思います。

さて、明日はプレスリリースに挑戦します。
次回もお楽しみに!

今回の課題にチャレンジする方は、ぜひXで #AI実践道場 のハッシュタグで投稿してください!
イベント感覚で取り組むことで、モチベーションが上がり仲間もできます。
AI実践道場の最新情報は初芝賢(@hatushiba_ken)にて発信しています。
みなさんの投稿、楽しみに待っています

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