DAY9:【SEO編】社内の知的資産をコンテンツに生まれ変わらせよう~AI実践道場~
社内資産を活かした記事作成をしよう!
SEO記事を作成したあなた。
AIを使いこなして作成はしたものの、成果物をノーチェックで出したため部長にこっぴどく叱られてしまいました。
お前がAIで作った記事、内容が無監修なのは論外だし、表現ものっぺりしてるな。
内容面は監修依頼するとして、表現をブラッシュアップしろ!
あと、ちゃんと我が社ならではの知見を入れた独自性の高い記事を作成しろ!
はい!!(くそ~、今度は失敗しないぞー!)
DAY8でAIによって作った記事は、それなりのクオリティでした。
しかし、専門家に監修してもらうというフローを入れていないことで大目玉を食らうことになりました。
また、部長は表現面でも不満があるそうです。
今回は表現面でのブラッシュアップをしていきます。
さらに、「我が社ならではの知見を含んだ記事の作成」も命じられています。
これはいったいどう対応すればよいのでしょうか。
初級編もいよいよクライマックス。
これら二つのミッションに挑戦していきます。
部分編集で文章表現をブラッシュアップしよう!
全文ではなく記事の一部を編集するよ!
ここまではプロンプトを元に一発出力してきましたが、AIを用いた部分編集も有効です。
AI出力した記事に限らず、自分で書いた記事をブラッシュアップさせられるようになるため、ぜひ使いこなしましょう。
まず、下準備としてDAY8の課題4で生成した記事をGoogleドキュメントで保存してください。
課題1:DAY8の課題4で生成した記事を用います。生成した文章の中で、説明が不足していると思う箇所をコピーし、以下のプロンプト1または2を実行してください。その後、出力された内容で、元の文章を差し替えてください。(ChatGPT/Claude/Gemini)
プロンプト1「以下の文章について、もっと詳しく説明する文章に書き換えてください。
##文章
(修正する文章を貼り付け)」
プロンプト2「以下の文章について、具体例を用いながら説明する文章に書き換えてください。
##文章
(修正する文章を貼り付け)」
プロンプト3「以下の文章について、専門知識のない一般人でも理解できるような文章に書き換えてください。
##文章
(修正する文章を貼り付け)」
課題2:DAY8の課題4で生成した記事を用います。生成した文章の書き出し部分をコピーし、以下のプロンプトを1→2の順で実行してください。その後、生成したものの中から気に入ったものを選び、書き出し部分を差し替えてください。(ChatGPT/Claude/Gemini)
プロンプト1「思わず続きを読みたくなるようなブログの書き出しパターンを列挙してください。」
プロンプト2「これらのパターンを使い、以下の文章を書き換えてください。
##文章
(修正する文章を貼り付け)」
課題3:DAY8の課題4で生成した記事を用います。生成した文章のタイトルをコピーし、以下のプロンプトを1→2の順で実行してください。その後、生成したものの中から気に入ったものを選び、タイトルを差し替えてください。(ChatGPT/Claude/Gemini)
プロンプト1「ブログのタイトルに入っていたらクリック率が高くなるようなパワーワードを列挙してください。」
プロンプト2「これらのパワーワードを用い、以下のタイトルをより魅力的なものに変更してください。元のタイトルから大きく変わっても問題ありません。
##タイトル
(タイトルを貼り付け)」
本文・書き出し文・タイトルそれぞれの修正を行いました。
本文については、説明の不足・具体例の不足・読者目線の欠如を修正しています。
これらは実際のWebライティングの現場でも非常によくある指摘です。
書き出し文については、より魅力的な書き出しとなるパターンを出させ、それを元に修正しています。
「AI自身に知見を出させ、それで直させる」という手法です。
ただし、AIにこの領域の知見を出させると、アメリカのセールスライティング寄りのノウハウが出る傾向にあります。
日本人のブログに合うようなインプットを自分で用意してもよいでしょう。
タイトルについては、パワーワードを出させ、それを含めたものを出力させています。
これはYouTubeのタイトル作成にも使えるテクニックです。
しかし、ブログの雰囲気に合わない激しいワードが使われる、内容にマッチしないワードが多いということもあります。
そういうときは、『100倍クリックされる 超Webライティング バズる単語300』のような単語集から良さそうなワードを探してもよいでしょう。
一発出力させて満足するのではなく、部分編集も使いこなしてさらなるクオリティアップを目指しましょう。
動画を記事化しよう
「我が社ならではの知見を入れた記事」っていったいどう作ればいいの?
要は「社内資産を記事コンテンツに変換していく」ってことだね。
それは人であるときもあれば、社内資料や研究データ、ウェビナー映像のときなんかもあるよ。
ここでは動画コンテンツの記事化をしてみよう!
社内資産のコンテンツ化はとても重要なキーワードです。
過去の講義内でも触れましたが、マーケティング活動が多媒体化している中、企業もさまざまな媒体にコンテンツを展開していくことが求められています。
また、多くの企業がコンテンツマーケティングに取り組んでいる現在、コンテンツの独自性が競争を勝ち抜く鍵となっています。
社内資産を使ったコンテンツ展開は、独自性のある内容によって人目につきやすくなるだけでなく、会社のブランディングにも直結するのです。
ここではDAY5でも使ったGlaspを用いて動画の記事コンテンツ化を行っていきます。
動画は好きなものを使って構いませんが、特にこだわりがなければこちらの「【完全解説】取材ライターってどんな仕事?その仕事内容から魅力まで徹底解説!」という動画をご利用ください。
課題4:Glaspで対象の動画の文字起こしを取得してください。その後、文字起こしした内容を用いて以下のプロンプトを実行してください。(ChatGPT/Claude/Gemini)
プロンプト1「これは「(動画タイトル)」というタイトルのYouTube動画の文字起こしです。 これを3000文字程度のブログ記事にしてください。 具体例や説明を補足し、わかりやすい文章となるように工夫してください。
(文字起こしを貼り付け)」
こんなシンプルなプロンプトでも、実際に使えるようなクオリティの記事が完成します。
もし不足している部分があったとしても、先程の部分編集を用いれば補完できます。
元の動画の台本構成がしっかりしていればしているほど、記事コンテンツに変換したときも自然になります。
もし「SEOで上位表示されるためには情報が不足している」「情報量はあるものの構成が微妙」といった場合は、次の方法で対応しましょう。
文字起こし記事に検索意図を注入し、SEO的に強い記事へ転生させよう
さあ、今度はDAY8で学んだ内容を応用していくよ!
文字起こし記事に検索意図を注入し、SEO的に強い記事を作成するよ!
先程のは動画を単に記事化しただけでした。
YouTubeの動画はVSEO(動画検索エンジン最適化)は意識されていても、SEOが意識されていることは稀です。
構成のネタ出しに上位表示記事の調査をすることはあっても、あくまでYouTube内で上位表示されるような動画を志向するからです。
そのため、動画をそのまま記事化しても、Googleで上位表示されるには要素が不足していることがあります。
これから教える手法は、その不足を補って記事化する手法です。
課題5:課題4で選んだ動画タイトルから、メインテーマになりうるキーワードを考えてください(例:取材ライターとは)。その後、以下のプロンプトにそのキーワードを追記して実行してください。(Perplexity)
「以下のキーワードについて、ユーザーの検索意図を具体的に教えてください。
##キーワード」
課題6:課題4と同じチャットで、課題5の出力結果を用いて以下のプロンプトを実行してください。(ChatGPT/Claude/Gemini)
「以下は、「取材ライターとは」というキーワードに対するユーザーの検索意図です。 先程の文字起こしを元に、ユーザーの検索意図を満たすようなブログとなるよう過不足を補って作り直してください。
##検索意図
(課題5で出力した検索意図)」
動画内容にSEO的視点を加えた、ハイブリッド的な記事作成手法です。
DAY8課題2で用いた手法を応用しています。
実際の検索結果から判明した検索意図を盛り込むことで、より網羅的な視点の記事に仕上げることが可能になります。
あれ、DAY8の応用ってことは…。
ラッコキーワードでH2・H3データを取得して構成を作る方法でも作れるってコト!?
よく気づいたね!
もちろん実際のH2・H3データから構成を作る方法も応用可能だよ!
でも動画からの記事化の場合、メインキーワードがニッチ過ぎて十分に記事がないことがあるんだ。
だから今回は汎用的でシンプルな方法を用いてみたよ!
この手法を用いると、不足している論点をAIに補わせることになります。
そのため、追加分についてはファクトチェックや監修が必須になることに注意しましょう。
よーし!
今度は作った記事の表現を部分修正し、専門家の監修もちゃんと受けて完成させるぞ!
部長、待ってろよ~~!
……(修正と専門家の監修が完了後、部長のデスクへ)
はぁ、はぁ……!
部長!
今度こそブログ記事できました!
自社のYouTubeを元に作成し、専門家の監修も受けました!
どれどれ…。
うむ、読者目線で作られているし、よく出来てるじゃないか!
これなら100点をやろう!
やった~~!!!
まとめ
これまで学んできたことをおさらいするような内容でしたね。
細かいテクニックがたくさん含まれていますが、一つずつ進んできたみなさんならスーッと理解できたのではないでしょうか。
もしそうならAI活用力がレベルアップしている証拠です!
初級編も次がラストです。
最後までがんばっていきましょう!
今回の課題にチャレンジする方は、ぜひXで #AI実践道場 のハッシュタグで投稿してください!
イベント感覚で取り組むことで、モチベーションが上がり仲間もできます。
AI実践道場の最新情報は初芝賢(@hatushiba_ken)にて発信しています。
みなさんの投稿、楽しみにお待ちしてます!