DeepSeekの使い方|仕事が捗る5つの活用法を紹介

DeepSeek(ディープシーク)は、中国のAI企業が開発した次世代大規模言語モデル(LLM)です。
ChatGPTのGPT-4に匹敵する高性能な生成AIでありながら、チャット機能が無料で利用できることや、開発者向けAPIが低コストで提供されていることで、世界中から注目を集めています。
この記事では、DeepSeekの基本的な使い方から実務で役立つ5つの活用事例まで、詳しく解説します。
DeepSeekとは?
DeepSeekは、リサーチやデータ分析など幅広い用途に対応できる高性能なオープンソースのAIプラットフォームです。
ChatGPTと同様の使いやすいインターフェースを採用しており、Web版とスマホアプリ版の両方が提供されています。
OpenAIのo1クラスの高品質なモデルが無料で利用でき、開発者向けのAPIは、低価格で使用できることが話題になっています。
DeepSeekの使い方
DeepSeekの使い方を紹介します。
- アカウント登録の手順
- 検索方法
- プロンプト作成のコツ
それぞれ順番に見ていきましょう。
アカウント登録の手順

まずは、公式サイトにアクセスしてアカウントを登録しましょう。
アクセスしたら「Start Now」をクリックし、以下のいずれかでアカウントを作成します。
- メールアドレス
- 携帯の電話番号
- Googleアカウント
アカウントができると、すぐに検索画面が表示されます。
検索方法

DeepSeekには「DeepThink」と「Search」という2つの検索モードがあります。
検索するときは、検索窓の下にあるDeepThinkとSearchをオンにしましょう。
DeepThinkは深く考えさせたいとき、SearchはWeb検索をしたいときに使用します。
出力精度を高めるためには、DeepThinkを常にオンにして使うのがおすすめです。
たとえば、DeepSeekについて検索したときのDeepThinkのオンオフを比較してみてください。
DeepThinkオン(DeepThink + Search)

DeepThinkオフ(Searchのみ)

Searchは全体像をつかむための概要説明に適していますが、詳細な情報はありません。
一方で、DeepThinkは専門性が高く、特定分野の応用事例や市場戦略まで具体的な説明があります。
より深い情報や専門的な洞察を求める場合はDeepThinkを使うと、必要な情報に効率よくアクセスできます。
プロンプト作成のコツ
DeepSeek R1は中国語推論を前提としているため、日本語で質問すると情報が抜けてしまう場合があります。
より正確な回答を得るには、英語で推論させて日本語で回答させる仕組みに切り替えましょう。
英語で思考させるには、プロンプトの前に「think in English, output in Japanese:」を指定するのが有効的です。
DeepSeekの使用上のリスク
DeepSeekを使用するときは、データの取り扱いに十分に注意しましょう。
DeepSeekの利用規約では、「中国のサーバーに情報を保管する権利がある」「アカウントを削除してもデータは保持する」といった記述があります。
詳細は明記されていませんが、DeepSeekに入力した内容は完全には消去されない可能性を考慮する必要があるため、個人情報や社外秘の入力は控えておくのが安心です。
オープンソースをローカル環境で運用すると安全性が高まります。
ローカル環境はデータを社内や自前のサーバーだけに保存・処理できるため、外部に送信されるリスクが軽減されます。しかし、外部通信のリスクは完全に排除できず、GPUの維持費やメンテナンスコストが高額といったデメリットがあります。
DeepSeekを使用する前に利便性とセキュリティのバランスを考慮し、自社の運用方針に適した方法を選択することが重要です。
DeepSeekの効果的な5つの活用事例
DeepSeekの効果的な活用事例を紹介します。
- 記事のレビュー
- ゲーム開発
- 運用設計書の作成
- 確定申告
- AIシステムの導入
気になるところからチェックしてみてください。
記事のレビュー
作成した記事の原稿をDeepseekでレビューした事例です。
AIが瞬時に分析や改善点の提案を行うことで、書き手の視野が広がり、より洗練された記事を効率よく仕上げられるでしょう。
ゲーム開発
DeepSeek R1を利用して、Chromeで動作するテトリスのソースコードを生成した事例です。
生成されたコードにはバグが多いものの、動くコードがすぐに出力されています。
さらに、ソースコードのコピーや試運転がボタン一つででき、開発作業の手間が飛躍的に短縮できています。
運用設計書の作成
運用設計書のようなドキュメント作成をサポートした事例です。
図の作成はできないものの、アスキーアートを用いて視覚的に概要を示しています。
初期段階で適度な完成度のアウトプットを得られることで、大幅な手戻りを防ぎ、プロジェクトのスムーズな進行ができます。
確定申告
確定申告の準備が素早く進められる事例です。
レシートのPDFや画像をアップロードするだけで、確定申告用の表を自動生成できます。
大量のレシート処理を低コストで実現できるため、個人事業主やフリーランスに重宝するでしょう。
AIシステムの導入
DeepSeek R1 671Bを顧客の独自ベクトルデータベース上に37件導入し、すべてオフライン・ローカルで運用して高評価を得ている事例です。
オフラインかつローカルで運用することで、外部にデータが流出するリスクが下がり、機密情報のセキュリティが強化されます。
情報漏洩リスクが抑えられるため、より安全なAIサービスの活用が可能です。
DeepSeekの料金
DeepSeekのチャット機能は無料で利用できますが、開発者向けのAPIは料金が発生します。
料金がかかるとはいえ、ほかの生成AIよりも低価格で利用できます。
以下に、料金をまとめました。
入力 | 出力 | |
---|---|---|
deepseek-chat | 0.27ドル/1M tokens | 1.10ドル/1M tokens |
deepseek-reasoner | 0.55ドル/1M tokens | 0.219ドル/1M tokens |
100万トークンあたりの単位で記載されていますが、費用は「トークン数 × 価格」で計算されます。
料金は、チャージ済みの残高か付与された残高から直接差し引かれます。
まとめ
中国発の生成AI「DeepSeek」は、ChatGPTに匹敵する高い性能を持つAIモデルです。
Webブラウザやスマホアプリから無料でチャット機能を利用できるほか、開発者向けには手頃な価格でAPIも提供されています。
より質の高い日本語の回答を得るコツとしては、プロンプトの冒頭に「think in English, output in Japanese:」と入力するのが効果的です。
高性能でありながら手軽に利用できるDeepSeekは、記事のレビューや運用設計書の作成といった実務にも十分に活用できる有用なツールといえるでしょう。
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