Difyの使い方を徹底解説!ワークフローを活用した業務自動化&成功事例

Difyの使い方を徹底解説!ワークフローを活用した業務自動化&成功事例
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Dify(ディファイ)は、大規模言語モデルを活用したAIアプリを直感的に開発できるプラットフォームです。

プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップでワークフローを構築し、業務の自動化やAIエージェントを作成できます。

この記事では、Difyのアカウント作成方法からAPIキーの取得、ワークフローの作成手順、ビジネス活用事例まで詳しく解説します。

目次

Difyとは

Difyは、非エンジニアでも、直感的な操作でAIエージェントや自動化ツールをスムーズに構築できます。

あらかじめ用意されたAIモデルを選択し、複数の処理をつなげて一連の業務プロセスにすることで、業務の効率化やタスクを自動化するアプリを簡単に作成できます。

繰り返し発生する作業をAIに任せられるため、業務の生産性を向上させたり、より創造的な業務に集中できる環境を整えられるといった業務効率化が期待できるでしょう。

Difyができること

Difyができること

Difyのアプリ開発は、ドラッグ&ドロップの簡単な操作で完結します。

OpenAIのGPTやAnthropicのClaudeといった最新のAIモデルを活用できるだけでなく、RAGエンジンを搭載しているため、企業のナレッジ(FAQ、マニュアル、社内資料など)を組み込め、汎用的なAIモデルよりも自社の業務に適したアプリを開発できます。

特にチャットフローとワークフローは、柔軟性と実用性が高く、ビジネスのさまざまなシーンで活用しやすいのが特徴です。

Difyの使い方

Difyの使い方を紹介します。

  • アカウント登録
  • APIの取得方法
  • ワークフローの作り方
  • Difyの便利な使い方

それぞれ順番に見ていきましょう。

アカウント登録

アカウント登録

Difyの公式サイトにアクセスし、「始める」をクリックします。

以下のいずれかの方法でログインしましょう。

  • GitHubアカウント
  • Googleアカウント
  • メールアドレス

Difyのワークスペースに遷移したら、アカウント登録は完了です。

APIの取得方法

ここでは、以下のAPIキーのそれぞれの取得方法について紹介します。

  • ツールのAPIキー
  • LLMのAPIキー

それぞれ順番に解説します。

APIキーには無料枠がありますが、提供元によって料金が異なるため注意しましょう。

API(Application Programming Interface)は、異なるソフトウェア同士がデータや機能をやり取りするための仕組みです。例えば、天気アプリが気象データを取得する際、気象情報提供サービスのAPIを利用すると、リアルタイムの天気情報を自動で取得できます。同じように、ECサイトが決済サービス(PayPalやStripeなど)のAPIを使うことで、安全にオンライン決済を処理できます。

ツールのAPIキー

Difyのツール選択

ツールのAPIは「ツール」をクリックしてから、取得したいツールを選択しましょう。

ここでは、GoogleのAPI取得を例として手順を説明します。

GoogleのAPI取得

Googleを選択し、「認証する」をクリックします。

認証の設定

APIキーの入力画面が表示されたら、「取得方法」をクリックします。

Google API取得画面

クリックすると、GoogleのAPIキー取得画面に遷移します。

Difyアカウントを作成したものと同じ方法でログインし、メールと電話番号を認証します。

Google APIキー

両方の認証が完了すると、APIキー取得画面が表示されます。

少しスクロールしたところにある「Your Private API Key」をコピーし、Difyの画面に貼り付けたら完了です。

ほかのツールも同じ流れで、使用するツールのAPIキーを取得しましょう。

LLMのAPIキー

LLMのAPIキー

LLMのAPIキーを取得するときは、以下の手順で行います。

  • ユーザー名のアカウントをクリック
  • 「設定」をクリック
  • 「モデルプロバイダー」をクリック
  • 使用したいLLMの「セットアップ」をクリック
  • APIを取得

ツールのAPI取得とは異なり、ユーザー名のアカウントから設定します。

OpenAIのAPIキーを取得する場合は、セットアップ画面まで進めたら、画面下の「Get your API Key from OpenAI」をクリックして取得します。

取得したAPIキーを指定の場所に貼り付けて保存したら作業完了です。

ワークフローの作り方

ワークフロー
ニュース記事変換のワークフロー

実際にワークフローを作成してみましょう。

今回は、プレスリリース記事をURLで取得し、X投稿用の文を作成するワークフローを作成します。

※Jina AIとGeminiを使用します。事前にAPIを取得しておくとスムーズです。

ワークフローの作成方法

まずはスタジオの左側にある「最初から作成」をクリックし、「ワークフロー」を選択します。

アプリ名の入力と好きなアイコンを選択し、「作成する」をクリックしてください。

入力フィールドの編集

ワークフロー作成画面が表示されたら、「開始」をクリックして入力フィールドを追加します。

フィールドタイプや変数名、最大の入力文字数などを設定したら「保存」を押します。

変数名は英語入力のみのため、注意しましょう。

Jina AIの入力変数

次にURLを読み込むために、Jina AIを使用します。

開始ブロックの「+」をクリックし、「ツール」からJina AIを選択します。

入力変数は開始ブロックと同様の「news」にし、紐づけておきましょう。

LLMの入力変数

次にJina AIで取得したURLをLLMで要約し、X投稿文を作成します。

利用したいモデルを選択し、コンテキストではJina AIの出力変数を取得します。

SYSTEMにはGeminiを動作させるためのプロンプト、USERには実際のユーザーからの入力や質問を入力しましょう。

コンテキストとプロンプトが正常に動作するように、「/」を入力して同じ変数をプロンプト内でも指定します。

プロンプトを考えるのが手間なときは、ダイヤマークをクリックすると簡単な指示だけでプロンプトが自動生成されます。

終了ブロック

プロンプトの入力ができたら終了ブロックを追加し、出力変数を入力したら完成です。

「実行」をクリックして、動作を確認しましょう。

作成したアプリでデイトラのプレスリリースのURLを入力し、出力されたものがこちらです。

出力されたX投稿文

X用に要約されただけでなく、無料ダウンロードの案内まで含まれています。

作成のポイント
  • ワークフローの全体像を把握するために、フロー図を作っておくとスムーズ
  • 開始ブロックから終了ブロックまで一連で必ずつなげておく
  • ブロックを消したいときはデリートキー、戻りたいときは「cmd + z」

Difyの便利な使い方

Difyの便利な使い方

Googleの拡張機能「Dify Chatbot」を使用すると、Chromeの右下に吹き出しアイコンが表示され、いつでもDifyで作成したアプリを直接起動できます。

Difyにアクセスしなくても、スムーズにアプリが利用できます。

Difyの3つの導入事例

Difyの3つの活用事例を紹介します。

  • 株式会社カカクコム
  • 株式会社リンクアンドモチベーション
  • 令和トラベル

それぞれ順番に見ていきましょう。

1.株式会社カカクコム

価格比較サイト「食べログ」やグルメレビューサイト「価格.com」などを運営する株式会社カカクコムは、全社的な生成AI活用を推進するために、Difyを導入しました。 

食べログでは、店舗紹介記事の作成支援システムをDify上に移行するトライアルを実施。従来一ヶ月かかっていたシステム開発を、わずか一日で完了させています。

価格.comでは、製品情報の登録作業をDifyで自動化。型番情報を基に、製品の公式ページからスペック情報を抽出する仕組みを開発しました。初期段階では抽出精度が58%でしたが、迅速なプロトタイプ作成と関係者への共有が可能となり、さらなる精度向上に向けた改善が進められています。

このようにグループ全体で業務効率が改善され、よりスムーズなサービス提供につながっています。

2.株式会社リンクアンドモチベーション

経営コンサルティング会社のリンクアンドモチベーションは、社内の業務効率化を進めるうえで、開発スピードの遅さと工数の多さが課題となっていました。

この問題を解決するためにDifyを導入し、非エンジニアの社員でも手軽にAIツールを作れる環境を整備。その結果、議事録の要約やメールの文章作成など、100種類のAIツールをわずか4ヶ月での開発に成功しました。

業務の効率化が進んだことで、年間9,000時間、社員一人あたり月40時間の業務時間削減につながっています。

3.令和トラベル

旅行会社の令和トラベルは、オウンドメディアの旅行ガイド記事制作にDifyを活用し、わずか2ヶ月で400記事以上を公開しました。

導入前と比較すると、記事の表示回数は90%増加し、大幅な成長を遂げています。

Difyの導入により、大量の記事を効率的に制作できるようになり、従来の手作業では困難だった192カ国の情報の網羅が可能になりました。

すべてをAIに任せるのではなく、企画書の作成や公開前の最終チェックは人間が担当することで、AIと人間が補完し合いながら高品質な記事を提供しています。

Difyの4つの料金プラン

Difyの4つの料金プランを以下の表にまとめました。

スクロールできます
SandboxProfessionalTeamEnterprise
料金無料59ドル/月159ドル/月要相談
対象お試しで利用したい方向けビジネスで導入したい方向け制限なしで導入したい方向け大規模開発をしたい方向け
メッセージクレジット200回5,000回/月10,000回/月要問合せ
利用人数1人3人無制限無制限
アプリ作成数10個50個無制限無制限
ベクトルストレージ5MB200MB1GB無制限
参照:Dify公式

年間契約を選択すると、2ヶ月分が無料になります。

メッセージクレジットは、DifyでAIモデルを利用する際のメッセージ送信回数の上限のことです。

例えば、DifyではChatGPTやClaudeなどの生成AIを使用した質問や応答ができますが、無料のSandboxプランなら200回、Professionalプランなら月に5,000回と送信できるメッセージ数に制限があります。

この生成AIとやりとりの回数をメッセージクレジットと呼びます。

試行錯誤しながら開発する場合は、すぐにメッセージ回数が上限に達してしまうため、計画的に使用しましょう。

まとめ

Difyは、直感的な操作でAIアプリを開発できるプラットフォームです。

ドラッグ&ドロップで簡単にワークフローを構築でき、業務の自動化やAIエージェントの作成が可能になります。

企業でも導入が進んでおり、カカクコムでは記事作成の効率化、リンクアンドモチベーションでは社内業務の最適化、令和トラベルでは短期間で大量の記事を公開するなど、さまざまな業務で成果を上げています。

Difyを活用することで、社内DXの加速につながります。

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